再読 模倣犯 上 下
2008年 07月 13日
久しぶりに「模倣犯」が読みたくなって、職場のAさんに再び借りて読み返した(買えよ)。分厚い単行本、上下巻。これは読み応えがある。久しぶりなのですっかり忘れていた・・忘れていたけど読んでるとあぁそうそうと思い出す。数年前、原作を読んだ後にみた映画版の印象が強く残っていたのが悔しい(汗)あれはひどかった・・・ひどかったのにそのキャストでイメージしてしまうのがさらに悔しい。
それにしても、よくこんなに書けるなぁ・・と今さらながら感心しますなぁ。「理由」もそうだけど、登場人物がほんとにきちんと描かれていて・・物語の途中、ちらっと触れられたなんでもない登場人物かと思いきや最後でからんでくる・・・とか。人物の背景・・どんな原作付きの映画化でもそうなんだろうけど、背景まで映像で描くのは難しい・・。栗橋浩美の背景。高井和明の背景。作者宮部みゆきが愛情をこめて描いたであろう、細かな人物描写は映画ではいっさい語られていなかった・・・。ピースのその場限りの稚拙な嘘、欠点を指摘されると停止する思考・・・。それこそがピースを追いつめる鍵だったのに・・・
そうまで嫌いながらも、もう一度映画版を見たくなってしまう・・・いやだいやだ。そうしてまたムカつくのだ、間違いなく。
フリーライターの前畑滋子のその後「楽園」というのが出てたんですね・・・知らなかった・・。読みたいなぁ・・・また古本屋で105円になるのをひたすら待ちますか・・・(せこい)
by jijichan2004
| 2008-07-13 08:49
| 読書